かちがわ通信

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空き家問題

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昨朝、何気なくテレビを見ていたら首都圏でもこの所有者不明の空家が放置され社会問題になっていると報じていました。春日井でも明らかに住んでいる気配のない家を見かけることがありますが、ふと、区画整理の最中に権利関係不明な物件の事を思い出しました。この物件は納屋の様な倉庫だったんですが、借地に建てられ不動産登記もなし。建築主は亡くなられていましたが、相続人の一人が近所にお住まいで、その方との話し合いになりました。ただ、その方は建築主のお孫さんで、祖父にあたる方は、離婚の後再婚。それぞれ子供も居られ、辿って行くと数十人の権利者が判明し、行政からは除去するために、全員の財産放棄の印鑑(印鑑証明付の実印)が必要とのことでした。

人間誰しもですが、突然、不動産の権利があるとの手紙が舞い込めば、金になると思うのが人情です。しかし、この物件は倉庫で評価も高くなく未登記だったので、当然税金も未納。従って、ただ権利放棄の書類に印鑑を押すだけの依頼文でしたので、なかなか理解も得られず集まりませんでしたが、近所の相続人の一人が印鑑代を負担され何とか決着することが出来ました。これだけ権利者が多いと、住所を辿るだけで一苦労、一番遠方の人はハワイにお住まいで日本全国に散らばっていました。近くは担当者が直接訪ねて事情を説明しましたが大変な作業です。結局、こういった権利変換の手続きに手間も時間がかかるんです。翻ってこの空き家問題も、こういった裏事情もあるのかも。。色んな意味で法整備が必要なんでしょうネ。