かちがわ通信

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平成から令和へ

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最近色んな会合などに参加すると「平成最期の・・・」という言葉が枕詞のように聞かれることが多くなっていました。私自身「昭和最期の商工会議所青年部会長」でしたので良く覚えていますが、当時は前年から昭和天皇のご容態の悪化が報じられ、年明け早々にご崩御されましたが、大手百貨店・スーパーや映画館などの施設が一斉に営業を自粛しさらに派手なネオンサインも消灯。弊店も新年会等お祝いのご予約が一斉にキャンセルになり、正直「天皇陛下が亡くなられるという事はこういう事なんだ」と思った事を覚えています。従って、新しい「平成」の元号が発表されたときにも、何か期待するというよりむしろ一つの時代が終わった喪失感の方が強かった気がします。

その後、平成に入って間もなくバブルが崩壊。拓銀山一証券長銀の破綻など金融危機が訪れ日本経済がおかしくなっていきます。また阪神淡路大震災以後、毎年のように自然災害が発生し、全体としては戦争も無く平和な時代ではあったとは言え、日本全体が戦後の復興が頂点を迎え、下り坂に差し掛かるそんなタイミングだったのかもしれません。これからの日本を考えるうえでこの「平成」と言う時代は。政治、経済、文化、教育、社会保障等々もっともっと真摯に検証されなければと思います。

さて、今回は天皇陛下の強いご意志から約200年ぶりの生前退位となりました。私ごときが陛下のお心を察するのは将に不遜の誹りを受けるかもしれませんが、あの昭和天皇のご崩御から大喪の礼まで、日本全体が将に自粛の風が吹き荒れ経済にも大きな影響を与えた過去を憂慮されたのも理由の一つかもしれません。今夕、退位礼正殿の儀での陛下のお言葉にはご自身の責任と国民への深い愛情が感じられ思わず涙が出ます。平成から令和に変わる深夜0時には各地でイベントが行われるそうですが、個人的には変わるという事には大きな感慨も無く、静かに「令和」という時代を迎えたいと思います。