かちがわ通信

春日井市勝川発のまちづくり情報発信中!! 自立分散型、みんなでやらないまちづくりに取り組んでます

持続可能なまちづくりの展望と視点

昼の仕事を終え、慌てて電車に飛び乗りミッドランドの5Fミッドランドホールで午後2時半から開催された名古屋駅前まちづくり協議会主催の講演会に行ってきました。テーマは「経営的視点からのまちづくり」。
宮城大学の風見教授の基調講演では、持続可能なまちづくりの背景として経済優先主義から環境共生主義への潮流があり、今までは企業、市民、行政が各々の立場で考えていたまちづくりを、「地域」という結びつきで考えることで、新しいコミュニティビジネス、ソーシャルビジネスとして期待が持てるとの指摘がありました。もちろん「地域への価値観を同じにする」という前提がありますが、社会性と利益追求という相反するファクターを、地域を知り、地域を創り、地域を育む事で、開発利益を地域に還元するという方法で地域の付加価値を高めるというコミュニティビジネス、ソーシャルビジネスを考える事が、持続可能なまちづくりの戦略との指摘です。その後、その実施例として、熊本城東マネージメント?の木下君と、札幌大通まちづくり?の服部さんから説明がありました。いずれも若い、これからのまちづくりを担う人材ですが、共通して感じた事は、経済全体が縮小していく時代に、10年も20年も前の考えを踏襲する危険性を指摘しており、変化を創る事が大切と話をしていた事です。地区経済は「個」の積み重ねという論点はかちがわ大学の毛利さんと同じですが、管理地区を一つの会社として見立て、原因と結果を意識し、その事業に論理性を持たせることが重要との指摘は、実際現場で汗をかいている当事者ならではの感想で、50年100年先を見据えた事業が出来るかどうかがポイントになってきます。
「まちを変えるのは若者、よそ者、バカ者が必要」と言いますが、本当の意味は、この三者を受け入れる土壌があるのかという意味だそうです。今回は名古屋駅前の協議会ですので、人が集まる、人へのタッチポイントという点では、勝川とは比較になりません。しかし、規模の大小は別として、継続的に「地域を動かし、変えていく」仕組みは非常に重要な視点です。この点からも新たな第4セクター(市民セクター)への期待が高まりますが、春日井市が「協働」の意味をどこまで真剣に考えているのか・・・単に流行だからと唱えている気がして仕方ありません。