かちがわ通信

春日井市勝川発のまちづくり情報発信中!! 自立分散型、みんなでやらないまちづくりに取り組んでます

谷記者の目耳録

目耳録今日の夕刊の社会面に中日新聞春日井支局の谷知佳記者の署名記事が載っていました。先日の補選がらみの内容ですが、「一票を捨てた人の多さと、支局に手間暇かけて義援金を持ってくる人の多さがどうにもつながらない」という部分に考え込んでしまいました。
人間は、常に社会の一員で在りたいと考え、定年で社会の一線から退くと新しい価値観を見つけられず孤独を感じる事は良く聞かれます。人と社会を繋ぐ糸が切れると、新しい糸をつなぐ術を見つけられないという事なんでしょうが、社会の一員たらんとする感覚が義援金に走らせ、少なくとも義援金を出すことを自分自身への免罪符とすれば、政治に無力感を覚え、一票の権利を捨てる多さとの対比も納得がいくのかもしれません。個人的には「義援金は免罪符ではない」と思っていますが、今回の大震災は、ひょっとすると、眠っていた日本人の国家感を呼び醒ましたのかもしれません。被災地の避難所を回られる天皇皇后両陛下のお姿に心を打たれない日本人はいないのと同様、そもそも日本人が古来から持っている文化なんだと思います。
しかし、この事に素直に疑問を投げかけた事は素晴らしいと思います。でも世の中は変わらない。何故、変わらないのか、我々も含めて視点を変え考える事が必要かもしれません。