ここ数日の強風も収まり本当に良い一日でした。今日は「甥」の結婚式。八事の老舗「八勝館」です。学生時代バイト先の某ホテルで知り合い、今日晴れの日を迎えました。さて、この八勝館。言うまでもなく名古屋では河文さんと並ぶ有名な料亭ですが、歴史は意外と浅く大正14年。名古屋の材木商の別荘を改築し営業を始めたようです。もっとも建物そのものは明治に建てられていますので、四千坪ともいわれる庭を含めて、独特の空間を醸し出しています。もっとも昔は、八事ジャスコや隣接するマンションも含めた敷地で、終戦後は駐留軍のゴルフ場が一ホールあったと噂で聞いたことがあります。その後、ゴルフの練習場になり、ジャスコやマンションが出来ましたが、それだけ広大な敷地だったようです。
八勝館と言えば魯山人との関わりで有名ですが、昭和25年の愛知国体の折に昭和天皇が宿泊された事も良く知られています。その折に作られた「御幸の間」は、庭に突出した数寄屋造りで、今回は、このお部屋での披露宴でしたが、障子をあけると新緑に映えた日本庭園が一望でき、まったく素晴らしいとしか言いようがない風情を楽しめます。写真は月見台と呼ばれるスペースから見た庭園です。過去、数回伺ったことがありますが、この部屋に入ったのは初めて。多分魯山人の作と思われる掛け軸（素養が無いので不明ですが）がかかり、何とも言えない空間です。最初に顔合わせをした場所も、庭に建てられた田舎家と呼ばれる建物でした。その値段の高さから、気軽にとはいかない高級料亭ですが、日本庭園と建物、料理、接客・・・すべてをトータルした値段と思えば納得です。何かの機会がありましたら、是非訪ねてみることをお勧めします。
