かちがわ通信

春日井市勝川発のまちづくり情報発信中!! 自立分散型、みんなでやらないまちづくりに取り組んでます

桃花台・葬儀場が進出

今朝の新聞に小牧、桃花台のスーパー跡地に名古屋の葬儀場が進出を計画し、地元で反対運動が広まっているとの記事がありました。このスーパーは桃花台ニュータウンの開発に合わせて25年前に出店し、一昨年閉店した「エステ」で、向かいに店舗を構える商店主を中心に、近隣住民を巻き込んでの運動のようです。(反対運動のブログも設置されています)
反対理由は「地域のイメージダウン」「違法駐車が増え交通問題が起こる」「期待していた商店が来ない限り買い物に困る」という3点だそうですが、ブログを見ると今までのやり取りの中で複雑な事情を抱えているようです。一方地権者側は、反対運動に困惑しつつ「維持費がかかるので苦渋の決断」と話しています。

一見どこにでもあるような話ですが、この問題に今後の「商業の本質」を考える、非常に興味深いものを感じています。この「エステ」というスーパーを見たことは一度もありませんが、敢えて誤解を恐れずに書きますが、この種の商業施設がどんどん姿を消していくのは、一つには地域の人口との相関関係からオーバーストアー(過剰売り場面積)状態になっていたと考えられています。全国的に見ても大型店が出店し営業面積が増えても、大型店同士の価格競争や、労働人口の減少から全体の販売額はむしろ減っているからです。(愛知県も例外ではありません)

このような状況の中で、地元の商店主が、この跡地に何を求めるかは非常に難しい問題だと思います。日本投資銀行の藻谷さんも、「単に消費の場としてだけではない、遊びの場、住む場、交流する場、店を出すなどの形で参加できる場として、求めている層が存在するとすれば、それが地元で供給されないから、手近の都会に購買力や人口が流出しているのでは・・都市間競争への対処や交流人口の増加までを視野に入れれば、まずは足元のこうした層を客として、住人として、あるいは出店者としてつなぎとめられるか、ということに注力する意義は非常に大きい」と言っています。

単に「葬儀場が出来るのは嫌だ」ではなく積極的に地権者、住民を巻き込んだ形での再生プランを作ることが急務の様な気がします。これが「まちづくり」です。

ランキングにご協力を↓
ブログランキング