かちがわ通信

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自治体運営の経営的視点

今日から明日に掛けて、グリーンパレスにて社会福祉法人「愛知いのちの電話協会」の研修会があります。この協会で中心になって活動しているのが、中学・高校の同級生で卒業してからも、度々連絡を取り合っているK君ですが、彼は、稲沢で小学校の教諭をしながら、子供の虐待防止やら自殺を防ぐ「いのちの電話」などのボランティアに熱心に取り組み活動していますが、本当に感心します。
また、あちこちで講演を頼まれるらしく、先日もNHKの教育テレビで話をしているのを見ました。私が出るテレビとは、えらい違いです!

さて、「経営的視点で自治体運営を考えるという」行政評価委員会の言葉ですが、何となく違和感を感じることは昨日書きました。
最近、私が評議員をしている小学校でも、学校長が「学校経営」という言葉をしばしば使いますが、同じように違和感を感じます。

われわれが会社や店を経営するという時には、工業・商業問わず、必ず向こう側にはお客様が存在します。物やサービスを適正な価格で買っていただき、お客様の満足度を上げ、支持され、尚且つ健全な会社経営をし利益を上げてこそ良い経営者といえます。

それでは、自治体運営での経営とはどういうことでしょうか。
効率化をめざすという点だけなら分るのですが、この場合は、本来「経営」という言葉は使わないような気がします。

自治体での顧客とは、敢えて言うならば「市民」でしょうか。
この市民の顧客満足度を上げるには、当然その「声」を聞く必要がありますが、私が思うに、多分「税負担の軽減」が一番に挙がるような気がします。
価格の引き下げです。民間では、以前の商品やサービスの質を落とさず、価格を引き下げるために、事業の効率化をめざします。リストラやリエンジニアリングもこれにあたります。しかし、行政にはリストラの概念はありません。
さらに、行政には競合店はありませんから、必ずサービスの低下やゴミ収集の有料化、老人医療費の一部本人負担等、値上げの話が出てきます。これではとても経営とは言えません。
自治体や行政が「経営的視点」を謳うなら、現在の行政サービスを維持し(勿論無駄を省くのは当然ですが)、尚且つ事業の効率化をめざしてこそ経営といえるのではないでしょうか。

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