かちがわ通信

春日井市勝川発のまちづくり情報発信中!! 自立分散型、みんなでやらないまちづくりに取り組んでます

無縁社会

今日はお盆の中日。各地でお盆に纏わる出来事が聞こえて来ます。数少ない日本の伝統が感じられる日々ですが、「お盆に先祖の墓に参る人はどのくらいいるのだろうか」という文句で始まるエッセイが、今日の夕刊に掲載されていました。
70代男女の淡い恋を描く作家黒井千次さんの「高く手を振る日」に、高齢者の心境を表す「行き止まり感」と言う言葉が出てくるそうです。自分が死ねばすべてが終わり、断絶してしまうという感覚ですが、黒井さんは、「昔は行き止まりではなく、先祖代々、祖先の霊と繋がる思いが少しは生きていた」と話されているそうです。地域のコミュニティーの崩壊が言われ始めて随分になりますが、横の繋がり(縁)を絶ち、更には縦の繋がりをも絶つ日本人って何なんでしょうね。
今日も仙台で夫を殺した事件が報道されていますが、先日の我が子を何日も放置して殺害したりする、こういった事件が日常茶飯事に起こり、その度にワイドショーで繰り返されし報道されるのを目にすると何とも遣り切れない気持ちがすると同時に、この行き止まり感という言葉の持つ意味、更にはこういった感覚を絶つための方法も考えて見なければと思います。先祖と一番近い距離にいるお盆は、人と人の絆を見つめ直す絶好の機会かもしれません。