かちがわ通信

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あさま山荘事件の真実

昨夜は第127回かちがわ大學「あの大事件から50余年/今だから話せる真実とこれからの日本を考える」講師はこの「あさま山荘事件」で逮捕された加藤倫教氏です。今回は本当に気を使いました。理由はかちがわ大学で政治ネタをするのが初めてなのと氏は東海中高の同級生ですが、実際この一連の事件で亡くなった人が14名(山岳ベース12名・あさま山荘2名)負傷された方も多数いる昭和を代表する大事件に関与していた当事者だったという部分です。

今回のことの発端は昨年末開催された東海高校同期の古希の会で約50年ぶりに再会し話の中で「かちがわ大学」での講師をと依頼し快諾を頂いたのですが、改めて弊店で酒を酌み交わし幾度となくLINEで意見交換するうちに、この事件を伝えるには単に「あさま山荘事件」の219日だけではなく、60年代以降の国内外の時代背景や「連合赤軍」という組織の理解が必須で、さらにこの事件のからの教訓では、現代の世界情勢まで説明するという膨大な知見が無いと上辺だけになってしまうのではと感じました。

実際Youtubeや関連本が何冊か出ていますので様々な視点があるのは承知していましたが、氏が直接人の前で話をするは「今回初めて」でしたので、私との対談形式で進行しましたが、この部分も気を使う点でした。さて、結果としては、やはり時間が足らず「これからの日本」が中途半端になってしまいましたが、赤軍派と革命左派の主導権争いがお互いの上げ足取りになり、あの「山岳ベース事件」が引き起こされたこと。警察からの逃亡で真冬の妙義山の尾根越えで道を間違え軽井沢の別荘地に迷い込んだこと。逃亡する車両の鍵を見つけるためたまたま入った「あさま山荘」に籠城してしまったこと。さらに、機動隊が突入した当日の様子など、現場の生々しい話を聞くことが出来ました。また、オウム真理教事件との違いは反社会と反政府。妄想するリーダーに追従する危うさとも話していました。懇親会で参加者から「断片的な一つ一つの記憶が体系的に理解できて良かった」など意見を頂きました。ただ、今回はリアルにこの事件を知らない世代の方が殆どで、我々より上の世代の方の意見も聞いてみたかった気もします。服役後(懲役13年)この事件の贖罪を込め環境活動(藤前干潟海上の森保全活動に関わり、現在は三河で農業をしています。人生色々とは言いますが氏の70年と私の70年...考えさせられました。勇気を持って出てきてくれた加藤氏に感謝します。