かちがわ通信

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思考の整理学

お茶の水女子大学名誉教授の外山滋比古さんが書いた「思考の整理学]がこの9月に発行部数100万部を突破したそうです。この本は1986年に発売されたのですが、書店員の書いた「もっと若い時に読んでいれば...そう思わずにはいられませんでした」という推薦文がきっかけで再ブレイクし、最近では「東大・京大で一番読まれた本」 というキャッチコピーまで入っているようで、今朝のNHKニュースでも取り上げていました。
インタビューの中では「最近の学生は、先生や教科書に引っ張られてしか上昇できない人がほとんどで、自分の頭で考えることをしないグライダー人間」と称し、自分の頭で考えない点を指摘。同時にご自身の流儀を披露されていましたが「気になった事をすぐ書き込みめるよう、片時もメモ用紙を離さず、その後、重要な事はノートに、更に違うノートに」と考えを深めていくそうです。このように「思考は時間をかけ発酵させる事が必要」で、インターネットや本で得られた事を、恰も自分の考えのように消化してしまう風潮を憂いていました。
ネットを駆使して情報を集め、脳の代わりにPCに記憶させる人物も登場しますが、思考する局面はどう見ても思いつきで、時間をかけて発酵させる過程が現代のスピード感に合わないのかもしれません。そんな姿に憧れをもつ若者の考えは、如何にも直観的で、結果をすぐ求めるのが特徴で、この点がキレやすさにつながるのかもしれません。「ぶらさがり人間」「指示待ち人間」も同様で、確かに自分の頭を使って考えることが出来ない人が増えているような気がします。