かちがわ通信

春日井市勝川発のまちづくり情報発信中!! 自立分散型、みんなでやらないまちづくりに取り組んでます

フグでの食中毒

昨日でしたか富山県南砺市のすし店でフグ鍋を食べた男女11人が食中毒とみられる症状を訴え、入院した9人のうち2人が意識不明の重体となったニュースが出ていました。フグでの食中毒は、忘れたころに出てくる、昔から本当に無くならない食中毒の一つです。フグを扱うのには試験を受け知事が認可した免許が必要ですが、全国一律かと言えば、実は都道府県で規定が違い、東京都の免許は全国で通用しますが、愛知県で取得した免許は愛知県でしか通用しないなど、おかしな形になっています。各県が県条例で規定する取り扱いの方法が違うのが原因かもしれませんが、実際試験の難易度も違うようです。こういった事件が起こるたびに、早く全国一律の規定をといつも思っています。

さて、食中毒と言えば昔は食生活が魚中心でしたので、せいぜいサルモネラ菌腸炎ビブリオ菌、大腸菌位で、実際10年位前までは年々減り続け、大きな問題にもなっていませんでした。ところが「O‐157」が出だした頃から徐々に増えだし、その後「狂牛病」の問題が発生。これを原因とした産地偽装(日本で全頭検査が始まる前に処理された牛を政府が買い上げると決めた途端、外国産を国産と偽って補助金を不正受給した事件)や中国産野菜(ホウレンソウなど)の残留農薬事件、餃子事件、雪印乳業赤福問題などの食品表示の問題など次から次へと食に関する事件、事故が相次ぎ、これに伴って国民の食に関する意識も変わり、過剰ともいえる反応に、食品業者も右往左往しているのが現状です。さらに昔は梅雨時は菌が増えやすいので注意しろと言われてきましたが、最近は冬場に猛威をふるうノロウイルスによる食中毒も多発していますので、季節もあまり関係なくなりました。
しかし、考えてみれば「リスク」のない食品などは殆どなく、食品業界の考え方はリスクがある事が前提で、大腸菌数でもそうですが「数」が問題と教えられてきました。例えば通常病気になると飲む薬でも、容量を間違えなければ薬になりますが、飲みすぎると途端に体に害のある毒にもなるのと同じです。従って我々飲食店のやっているリスク管理は「菌を増やさないためにはどうすか」 という視点で作業工程が決められていきます。兎に角、飲食店にとって食中毒は、将に店の存続にかかわる死活問題ですし、それ以上に、当然ですが健康被害も予想されますので本当に注意が必要です。